「プロプライエタリ」(Proprietary)とは、特定の企業や団体が所有権や知的財産権を持ち、その仕様、設計、ソースコードなどが公開されておらず、利用や改変、再配布などに制限がある状態や、そのようなソフトウェア、ハードウェア、技術などを指す言葉です。
簡単に言うと、「独占的」「その会社独自のもの」といった意味合いです。
対義語:
- オープンソース (Open Source): ソースコードが公開されており、誰でも自由に利用、改変、再配布できるもの。
プロプライエタリの特徴:
- 非公開: 設計情報やソースコードなどが公開されていないことが多いです。
- 権利の独占: 開発した企業や団体が権利を保持し、ライセンス契約に基づいて利用を許諾します。
- 利用制限: ライセンス料が必要だったり、利用できる機能や範囲、期間に制限があったりします。自由にコピーしたり、改造したりすることは通常できません。
具体例:
- ソフトウェア:
- OS: Microsoft Windows, macOS
- アプリケーション: Adobe Photoshop, Microsoft Office
- ハードウェア: 特定のメーカー独自の部品や接続規格(例: AppleのLightningコネクタ ※過去)
- ファイルフォーマット: 特定のソフトウェアでしか完全に扱えない独自のファイル形式(例: Adobe Illustratorの .ai ファイルなど)
- プロトコル: 特定の企業が開発した通信手順など
メリット:
- 開発元による品質保証やサポートが期待できる。
- 独自の機能や高い性能を持つ場合がある。
- 責任の所在が明確。
デメリット:
- ライセンス費用がかかることが多い。
- 特定の企業(ベンダー)に依存しやすく、他の製品への乗り換えが難しい(ベンダーロックイン)。
- 利用者が自由に改変したり、内部の仕組みを詳しく知ることが難しい。
- 開発元の都合でサポートが終了することがある。
プロプライエタリな製品や技術は、私たちの周りに数多く存在します。オープンソースとは異なる特徴を持つため、利用する際にはそのライセンスや制限を理解しておくことが重要です。